デュタステリドを有効成分としたZAGALLO (ザガーロ)が厚生労働省の医薬品第一部会においてAGA(男性型脱毛症)の治療薬として2015年9月28日に承認されましたが、承認を取得したのはイギリスのグラクソ・スミスクライン社(GSK社)であり、全世界では日本が韓国につで2番目の承認国でありますが、発売日は未定です。AGAの治療薬としては日本では現在フィナステリドが、病院やクリニックで処方してもらう事により手に入れる事が出来ており、この薬はAGAの原因である男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼによりジヒドロテストステロン(DHT)になり、このDHTが、皮脂腺の受容体と結びつき、成長期の太く長い髪の毛が、退行期の細く、短い髪の毛に変わり、さらに休止期になり抜け落ちて薄毛が進行してゆくのを5αリダクターゼの活性を抑える事により、薄毛の進行を食い止め、ヘアサクルを正常に戻し成長期の髪の毛が成長期のままに存在するようにすることで、男性型脱毛症の治療をするのです。
個人差はありますがフィナステリド1日1mgを飲むことによって、早い人で3カ月で薄毛の進行が止まり、6カ月くらいで薄毛の進行が止まり、約1年で58%の人に改善効果が見られ、2年で68%、3年で78%の人に効果が見られ、薄毛進行が止まる人は1年で41%、2年で31%、3年で20%の人に現状維持効果が見られますが、これは20歳以上50歳以下の人のデータで、50歳以上の人ですと、さらにその効果の現れ方は低くなってきます。もともとフィナステリドは、前立腺肥大治療の薬として開発され,5αーリダクターゼのⅠ型の活性のみを抑えますが、この薬と同系統のデュタステリドは5α-リダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方を抑えますので、テストステロンがDHTに変換するのを抑える効果が大きく脱毛症の治療においては、服用後2週間で、血中のDHTが87.5%減ったという報告があります。さらにこの薬の血中の残存期間が長く、血中濃度が半分に減る時間が約2週間といわれ(5αリダクターゼのⅡ型を抑える薬は約6時間~8時間)ますので0.5mg錠の投与が一般的で、投与量が少ないことが、副作用の軽減にもつながっています。
デユタステリドの副作用ですが、性欲減退、幅咽頭炎(花粉症状のようなものです)、女性の薬剤接触禁止(特に妊娠している女性は、胎児が男の子の場合、胎児の性器の正常な発達が妨げられる)、肝機能生害がありますが、フィナステリドよりは少し少なくなっています。このように効果の高い薬と言われていますのに、デュタステリドが普及しないのは、この薬に対して身体が抗体を産生して、薬品の効果が薄れてゆく症状があるからです。デュタステリドは、1回0.5mg投与で使用薬剤の量が少なく、圧倒的に高い薬効が得られますので、AGA専門病院では状況によって、積極的に使用を勧めている場合もありますが、リスクが小さくても継続的な使用をしますので、3カ月から半年に1回は、定期的に5αのⅡ型を抑える薬へのスイッチを行うと高い効果を長期的に利用できる事になります。ZAGALLO (ザガーロ)が日本で発売された場合、最初は病院で使って安全性を確かめた後、専門機関の成分鑑定書が付いた信頼できる個人輸入サイトを使って前立腺肥大症の薬として売られている0.5mgデュタステリドを個人輸入して使うのも一つの選択肢でしょう。その時に、同時にフィナステリドを個人輸入して、この5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型を抑える薬の耐制が出来ないように注意する事も大切です。この5αリダクターゼⅠ型とⅡ型を抑える薬は、いままで発売されていた5αリダクターゼⅠ型を抑える薬より、効果は高にのですあ、服用を中止するとトリバウンドが起きやすくそのために時々、5αリダクターゼⅡ型のみを抑える薬にスイッチする事が大切です。