男性にとって頭髪の毛が薄くなったり、あるいはそれが悪化して地肌が剥き出しの状態になることは精神的にもとても辛いことであり、そういった外見上の変化は初対面の相手から見た本人の第一印象にも大きな影響を与えますし、仕事上の付き合いや私生活での異性とのお付き合いなどでも自信が持てなかったり、引っ込み思案になってしまうケースも少なくないでしょう。そういった精神的作用を回避して自分の外見にもっと自信を持てるようにするためにも薄毛症状は適切に対処していくことが必要なものであり、これらはきちんと原因を特定して対処していくことによって確かな育毛、発毛効果を得ることが可能です。
薄毛を引き起こす可能性としては大まかに三つありますが、ひとつは頭皮に生じる皮脂や角質などをそのまま放置して毛穴詰まりを起こしてしまうことであり、もうひとつは睡眠不足や食生活の乱れ、仕事や人間関係のストレス、アルコールやニコチンの過剰な摂取などの生活習慣によってホルモンバランスが崩れたり、頭皮の血行が悪化することで薄毛が進んでしまう場合もあり、そして最後の三つ目にはAGAという病気がもたらす薄毛症状がありこれは別名、男性型脱毛症とも呼ばれるものです。
AGAの発症する仕組みとしてはまず、テストステロンという男性ホルモンが精巣で作られ、これが毛根周辺にある5αリダクターゼという酵素と反応し合うことによってDHTという物質を作り出し、毛乳頭細胞にあるアンドロゲン受容体がこれを感知すると頭髪は自らの成長が終わったものと判断して栄養分の吸収をやめてしまい、そのまま栄養不足に陥った頭髪のヘアサイクルは大きく乱れて次々と抜け落ち、そうやって額の両サイドや頭頂部を中心に薄毛が広がっていくという流れとなっています。
この症状を改善させるためには内科や外科、皮膚科、美容クリニック、それに薄毛治療専門クリニックといった医療機関を受診したり、自ら薄毛治療のための特効薬を通販購入することによって適切な薄毛治療を行うことが重要です。そこで用いられる特効薬として有名なものにはフィナステリドという成分を含んだものやデュタステリドという成分を含んだものがあります。ここで重要となるのが頭皮の毛根周辺に生じる5αリダクターゼという酵素にはⅠ型とⅡ型があるということで、これらは皮脂腺由来のⅠ型と毛根由来のⅡ型という具合に分けられており、過剰な皮脂分泌を抱えた人にはⅠ型の影響が大きく、毛量の多い人などはⅡ型の影響に強くさらされることになります。そして、たとえばフィナステリドという成分を含んだプロペシアなどの錠剤を服用するとそのⅡ型の作用を抑制するという効果は得られたとしても、もう一方のⅠ型の働きを抑えることはできませんので、男性ホルモンと反応して起こるDHTの発生を完全に抑えることはできず、最終的な目標であるAGAの治療も極めて限定的なものとなってしまいます。
これに対してデュタステリドを成分として持つ錠剤を服用すると、5αリダクターゼにおける皮脂腺由来のⅠ型も、毛根由来のⅡ型もどちらの働きも抑制することが可能となり、これによってテストステロンとの反応でDHTを作り出す分量も極めて最小限度に抑えることができるので、頭髪の成長を妨げる要素が無くなりヘアサイクルをもとの正常な状態に引き戻すことが可能となります。ただし、フィナステリドもデュタステリドも服用に関しては幾つかの副作用への注意なども必要であり、初期脱毛、勃起不全や性欲減退、鬱症状の兆しが見えたならすぐにかかりつけの医師の診察を仰ぐことが必要となります。また、これらの特効薬でヘアサイクルが正常化した上で、ミノキシジルなどの塗り薬にて頭髪のケアを続けることで毛細血管の流れも活発化して、頭髪の成長に必要な栄養分が過不足無く運搬、吸収されることになるでしょう。