デュタステリドは、薄毛治療を受けている人たちが多く服用しているフィナステリドよりも薄毛を改善する効果が高いと考えられており、注目されている成分です。デュタステリドが有効成分となっている薬の先発品は「アボダート」ですが、デュタステリドが中心となっている薄毛治療の薬には多くのジェネリック医薬品が出ており、デュタスなどが知られています。このようなジェネリック医薬品は個人輸入サイトなどで手に入れることが可能で、ジェネリックであるため、先発品のアボダートよりも価格が安いことが特徴となるので魅力的ですが、効果の違いはあるのかや、安全性について疑問に思われる方もいることでしょう。そこで今回は、デュタステリドとそのジェネリック医薬品について紹介していきます。
まず、デュタステリドが有効成分となっている薄毛治療の薬アボダートとは、もともとは英国グラクソ・スミスクライン社が開発し、2002年に欧州で承認された前立腺肥大症の薬でしたが、後の研究により男性型脱毛症(AGA)の治療にも使える薬であることがわかり、今では多くの人が利用している内服薬となっています。アボダートが男性型脱毛症を改善出来る作用機序は、男性型脱毛症の原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)が作られるのに関係している5α還元酵素のⅠ型とⅡ型の両方を阻害出来ることにより、毛母細胞の毛乳頭にジヒドロテストステロンが髪の成長をやめるような信号を送ることを減らせるからという仕組みになっています。5α還元酵素を阻害してジヒドロテストステロンが作られることを抑制し、髪が薄くなったり抜け落ちるのを防ぐという作用機序はフィナステリドを有効成分とする薬でも共通していますが、フィナステリドがⅡ型の5α還元酵素のみを阻害するのに対してデュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方に作用するので、フィナステリドよりも男性ホルモン抑制を効果的に行うことが可能で、より発毛効果が期待出来ると考えられています。
なお、デュタステリドはFDAから前立腺肥大症治療薬としては認可を受けていますが、AGA治療薬としては認可されていませんが、これは成分や効能が似ているフィナステリドが先に認可されていることが関係しているようで、何か問題があるため認可を却下されたというわけではないことは知っておいて良いでしょう。さて、そんなデュタステリドを有効成分に持つアボダートは、日本ではアボルブという名前で大鵬薬品工業から発売されています。
アボルブとは、日本では2009年に前立腺肥大症の薬として認可された薬ですがアボダートとの効果の違いは無く、男性型脱毛症の改善効果が期待出来るので日本の発毛治療クリニックでも処方してもらうことが出来ます。また、デュタスとはデュタステリドを有効成分としたジェネリック医薬品ですが、インドのDr.Reddy’s Laboratories社が製造販売しており、早い時期から登場したアボダート(アボルブ)のジェネリック医薬品として有名で、個人輸入サイトで購入することが出来ますが、コストパフォーマンスが高いことがメリットとなり、有効成分が同じであるためアボダートと同じ作用機序による薄毛改善効果が期待出来ます。
デュタステリドのジェネリック医薬品はデュタス以外にも他のメーカーが作っているものがあり、それらも個人輸入サイトで販売していることがあるため、利用を考えてみても良いでしょう。個人輸入サイトで手に入るジェネリック医薬品は、基本的に有効成分と配合量が同じであれば効果の違いもさほど無いと考えて良いでしょうが、安全性に気を付けるなら、薬を服用していてもしも体調に変化を感じたら、早急に医師に診察を受けて相談をするのがおすすめです。